michiko




はるかに遡って2015年夏~秋。妻がまだ恋人だったころ。
こういう写真展会場で妻を撮った写真がたくさんあってもよさそうなものだけど、実はとてもレア。というか、このころ僕が妻を撮った写真の数自体、とても少ない。
僕は撮り続ける人間だと自分を定義しているはずなのに、その定義に見合って妻を撮ってきていなかったし、写真を公開してきてもいなかった。

当時の僕は、いわゆる写真クラスタの関わりの中で、何人かの人たちから一方的に酷く依存し続けられていた。僕はその手の女性たちと意識的に距離を縮めて被写体とすることがとても多かった。壮年期になり老いを意識するようになった僕は、自分よりずっと若い女性らを撮っている(撮ることができる)自分に価値を置きすぎてしまっていたのだと思う。機嫌を損ねないようにその人たちの心情を優先してしまっていた。つまり僕は妻と付き合いだして以降も、妻を欺いてそれらの女性たちとの依存関係を断ち切らずにいたわけで、不実だし、不倫。既に40代で中年期だった妻を撮るより、もっと若い女性を撮ることでそれまでの写真のイメージを保ちたいという見栄や打算があったことも否めない。
そんなふうに女性を利用し続けてきた報いなのだろう、その人たちは僕が妻の写真を出すたびに僕を責めたて、また妻のことを侮辱するようなことを言った。僕はその人たちにいい顔をしたくて、あるいは面倒臭くて、彼女たちのご機嫌をとり、一緒になって妻のことを悪く言ったり、自分で撮った妻の写真の貶めまでした。そして次第に妻の写真を撮らず出さずで逃げるようになってしまった。だから、僕が撮った妻の写真はごく初期に少しあるだけで、その後はほとんど残っていない。

いったい何をしてきたのだろう、と、この5年半を悔いる。
妻を撮ろう、残そう、出せるものは出そう、とあらためて。
michiko


これも2月。
妻と二人、早咲きの桜があるらしいと電車を乗り継いで行ってみたら、ミモザもきれいに咲いていましたの図。
妻も僕も、今の地元に長く暮らしているけれど、意外とこういう周辺のちょっといいスポットは知らなかったりする。ここも妻がネットで見つけてきた。
妻のアンテナのセンスは本当に信頼できて、行ってみてハズレだったことはない。だから二人で初めての場所に行くのは楽しみで仕方ないのです。



そしてその帰り道、僕がトイレに行ったために電車が行ってしまい、20分間次の電車を待つ羽目に……
寒かったよね。ごめん......
michiko






前回のエントリから2ヶ月弱。
なかなか元の世界には戻らない、という以上に、世界はかなりおかしな方向に舵を切り始めてしまっているように思える。
このブログは妻とあちこち出かけたり、よい時間を過ごしたりした、その写真で埋め尽くすために残してある。よい写真を残していける世界であり続けてほしいと切に願う。

写真は前回の同じ日の別バージョン。前回のはiPhone、今回のは一眼です。
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結露。
(=あっち側とこっち側の温度差により、あれやこれやが見えにくくなる現象)
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季節外れになってしまった写真を眺めるのは好きだ。
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日々職務に勤しみ、大切な人(michiko)を想い、家族の健康を案じている。
人間の生活をしている。
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たまには近況報告を。

昨年末でギャラリーを閉めたあと、当たり前ですが僕の生活はそれまでとかなり変わりました。
仕事の方では、撮影とデザインの仕事はだいたい今までと同じようなペースで続けていますが、それに「文筆業」というのが加わりました。
いや、まあ最下層のライターなんですけどね。
ひょんなことからやることになったのですが、僕がライターだなんて、世の中何があるか本当にわかりません。

仕事の分量的には、今はライターの仕事が最も多いです。多いです、というか、多すぎます。
撮影やデザインの仕事がない途切れているときは、とにかく朝起きてから夜寝るまで、食事とトイレと風呂の時間を除くとずーっと原稿を書いています。日に15時間くらい。
こういう日々が、少なくとも8月いっぱいまでは続くことが決まっています。
やれやれ。

ライターとしての仕事は、たぶんみなさんには僕の仕事として認識されることなく消費されていく部類のやつがほとんどなんですが、一つだけ名前入りで雑誌に出たのもあります。
3月末に発売された「SHUTTER magazine」で、写真家さんのポートフォリオを紹介するページの取材と執筆を担当しました。
こちらでは取材写真も担当させていただきましたので、機会がありましたらどうぞご覧ください。
6月末には次の号が出てしまいますが(そちらでも一部の写真を担当しています)、それまでの間ならヴィレヴァンなどにまだ置いてあると思います。

それと、とってつけたように書くことではないですが、とても大事なことなので書いておきます。
すでに何枚か写真は出していますが、3月に恋人ができました。恥ずかしながらぞっこんです。
これからはきっと彼女の写真が多くなるだろうと思います。

それでは、まだしばらくやれやれな日々が続きますが、お互い身体を壊さないようにうまいことやりましょうね。
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写らないということは写ることと同等に尊い。
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きっかり53年間生きてみてわかったのは
塵が積もって山になるって噂は本当だったな、と。
いいことも悪いことも、よくも悪くもないことも。
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仕事がこなくなるような写真ばかり載せてますが、仕事の写真はちゃんと普通にきれいに撮ってますからね。ね。
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